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初めに

ダブルバトルレギュレーションDシーズン9で96位を取ったハバタクカミ+モルフォン軸のパーティです

戦績は211勝169敗の勝率が5割5分で私の普段の勝率が4割5分から5割5分なのを踏まえると私的には最大のポテンシャルを引き出せました

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構築経緯

構築する理由となったこちらの動画にモルフォンやその取り巻きの強みがほとんど紹介されています

【ゆっくり実況】ついに可能性を見出された最強サポーター『モルフォン』 この習得技で追加効果無効はヤバ過ぎないか!? 今まで注目されていなかったのが謎過ぎるんだが……??【ポケモンSV/ダブルバトル】

https://youtu.be/Jkg-6U1gAsE?si=__Y35DwT6lstC0gc

【ゆっくり実況】あの超不遇ポケモン、モルフォンが対戦環境にまさかの参戦!? 常識を超越したゴツゴツメットとのコンボが最強過ぎた!! 【ポケモンSV/ダブルバトル】
https://youtu.be/ir7vLFdMcW8?si=vO0r2q0F5j1lgkoB


この記事でも個別解説で説明するもののこちらの動画を見た方がそのような強みは理解しやすいかと思われます


構築の流れ

上の動画からモルフォン+素早さ無振りハバタクカミの並びが壁パやサイクルといった「低速構築」に対して強いのではと考えこの2体を軸に
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まずこのパーティについて知るために上の2つ目の動画の最後に載せてあるレンタルチームを両方使う

ここでモルフォン+素早さ無振りハバタクカミはトルネロスのいたずらごころの先制「おいかぜ」による素早さ操作及びモルフォン自身がトルネロスに弱点をつかれてしまうためこちらもそれに対抗出来るトルネロスを継続して採用
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ウーラオス(連撃の型)はテラスタルを使わないとトルネロスに有利を取れないのが辛いため、テラスタルを使わずともトルネロスの攻撃を耐えられて水ウーラオスとも打ち合えるとつげきチョッキイダイトウ(オスの姿)をウーラオスの相互互換として採用
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トルネロスとモルフォンのどちらかを初手選出することが多いためにヒスイウインディや霊獣ランドロスの「いわなだれ」及び鋼タイプ全般が重くこれに対抗できるポケモンとして化身ランドロスを採用
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最後に対戦終盤まで放置することが多いトルネロスの上から弱点をつけてかつ詰めを担当できるパオジアンを採用
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個別解説
性格はミントの補正を反映しています

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モルフォン@ゴツゴツメット 水テラス
りんぷん
おくびょう
177-×-81-110-95-156(252-0-4-0-0-252)


今作で多くの毒タイプが覚えるようになった「アシッドボム」は虫毒タイプのモルフォンも習得しており、それを使ってモルフォンの「アシッドボム」+隣のポケモンの特殊技で相手の低速構築のポケモンを倒すことを目的としています

またモルフォンはその特徴として特性りんぷんで攻撃技の追加効果を受けないため「ねこだまし」で怯まず、ゴーストタイプのハバタクカミやおんみつマントを持っているトルネロスと並べることで場の2体が「ねこだまし」で怯むことなく攻撃出来る状況を作ることが出来ます

さらにウーラオスやパオジアン等の単体攻撃が主体のポケモンに対して「いかりのこな」で味方を守ることが出来るので素早さで不利を取るような選出でも十分対応できました

実際戦わせてみるとかなりの頻度で「ねこだまし」が飛んできたり、「ふいうち」を「いかりのこな」で透かしたりと自分が有利になるようなプレイングを誘いやすいのも強さの一つです

ゴツゴツメットに関して、7月末からwcs後にかけてパオジアンの「つららおとし」が急増したため少し発動機会が減りましたが以前ウーラオスやテツノカイナに対する削りとして非常に強力です

「ねむりごな」は命中率こそ低いですが不利盤面の捲りだったり有利盤面を更に強硬な物に出来る強力な技でした(実際のところ使っていてあまり外さなかったのが偉い)

参考動画では「まもる」ではなく「こらえる」を採用していましたがモルフォンのHPを残したい場面がたまにあるため相互互換として「まもる」が採用されました

水テラスはパオジアン+ウーラオスといった攻撃的な並びに対して「いかりのこな」で受けようとした時に「モルフォンが一撃で倒される→隣のポケモンに攻撃される」ということが起こるのを防ぐためのものですが対トルネロスを考えると鋼テラスでも良いかもしれません

【9月6日追記】
『アシッドボムビートにおけるモルフォンの信頼性について』

「相手の特防を下げて特殊アタッカーで攻撃する」という並びはレギュレーションBで登場したブーストテツノドクガ+ハバタクカミやクエスパトラ(のルミナコリジョン)+スナノケガワ、シーズン1でシャングリラさんが使われていたエンニュンフのエンニュート+スカーフジバコイルが実績を残しており、今回のアシッドボムビートもそれらを参考にしています

個人的にメインプランとしてのアシッドボムビートは
①「ねこだまし」に強い
②先制されて攻撃されるような場面でも対抗する手段がある又は元々素早さが高い並びである
③相手の素早さ操作に対抗できる又は対抗するサブプランを持っている
の3つが重要なことだと考えました

モルフォンは上述の通り特性で①を「いかりのこな」で②を、アシボシャドボや「ねむりごな」、トルネロスの採用で③をクリアしておりその点でもモルフォンは優れています

モルフォンの有用性についての記述が不十分だと感じたために追記致しました


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ハバタクカミ@エナジーブースト 水テラス
こだいかっせい
ひかえめ
162-×-82-199-155-155(252-0-52-204-0-0)

基礎ポイント調整意図:
ようきウーラオスの「すいりゅうれんだ」、「あんこくきょうだ」確定耐え
ようきパオジアンの「つららおとし」確定耐え

参考の動画で使われていたハバタクカミはHPと防御に全て振られていましたが火力が足りなかったため最低限耐えたい技を耐えるようにして残りを特攻に振りました

ただ最近はウーラオス、パオジアン両方ともいじっぱりの採用率が増加しているため防御に164ポイント(いじっぱりウーラオスのすいりゅうれんだ耐え)まで加えても良いかもしれません

素早さは無振りの155であるため、最速で素早さ156であるモルフォンの「アシッドボム」の後に行動でき、本来ハバタクカミが一撃で倒せないようなモロバレルやクレセリア、耐久振りサンダー等の行動されると厄介なポケモンを先制して倒すことが出来ます

その代わり素早さが低いために詰め性能が低下していること、特に最速ウーラオスに先行出来ないことで辛くなる場面があるので後続のポケモンはある程度のスイーパー性能が求められます

水テラスは「すいりゅうれんだ」や「つららおとし」、「ヘビーボンバー」(テツノカイナ、ヒスイヌメルゴン、ヒードラン)に対するケアとして頻繁に使用しました


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化身トルネロス@おんみつマント 鋼テラス
いたずらごころ
ひかえめ
186-×-122-160-100-131(252-0-252-4-0-0)


特性いたずらごころによる「おいかぜ」で素早さ操作を行えるポケモン

相手トルネロスの対抗は勿論相手の構築が低速ではないかつトルネロスがいないというような場合は一方的に素早さで有利を取ることが出来る強力なポケモンです

モルフォンよりも素早さを低くしているためモルフォンの「アシッドボム」と合わせて「こがらしあらし」でモロバレルやゴリランダー等の高耐久草を倒したりや飛行等倍のポケモンを削って後続の詰めポケモンで倒す動きが強力です 

防御に厚くしていて、ウーラオスの水テラス「すいりゅうれんだ」まで耐えることが可能です

「あまごい」はイダイトウの火力強化やコータスの対策ですが相手のウーラオスも強化させてしまうことには注意

鋼テラスなのは「いわなだれ」やトルネロスミラーでの相手の「こがらしあらし」によるダメージを減らすためです

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イダイトウ(オスのすがた)@とつげきチョッキ 水テラス
てきおうりょく
いじっぱり
195-180-109-×-95-107(0-252-188-0-0-68)

基礎ポイント調整意図:
素早さ:4振りゴリランダー+1

トルネロスに弱くない水タイプを探して採用された防御振りチョッキイダイトウです

技は最大火力の「ウェーブタックル」、耐久がギリギリのため反動ダメージのない「アクアブレイク」、先制技の「アクアジェット」、水耐性の相手に打つ「おはかまいり」

てきおうりょくが乗った「おはかまいり」が予想外に強く、水タイプの多くが突破出来ない草テラスヒードランや水テラスランドロス、よびみずトリトドンを一撃で倒していくのはウーラオスの相互互換として採用した時の想定を遥かに越えていました

素早さは追い風下でハバタクカミやパオジアンより速く動けてかつ素でゴリランダーの上を取りたかったのですが普通にゴリランダーに先制されたり耐久を削って素早さに振った分パオジアンの「ふいうち」が痛くなったので素早さに振らなくても良いかもしれません

今回の型でも陽気パオジアンの「ふいうち」程度なら耐えられますが最近はいじっぱりパオジアンの採用率が上昇しているためHPと防御寄りに厚くするかフェアリーテラスの採用も考えられます

根本的な問題点として、ウーラオスのような「まもる」を貫通する前提の行動が出来ず守る択を生んでしまうのは無視できない欠点でありそこを重くみるならばウーラオス(連撃の型)の採用が良いと思われます

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化身ランドロス@いのちのたま 鋼テラス
ちからずく
ひかえめ
191-×-110-183-100-127(212-0-0-252-0-44)

基礎ポイント調整意図:
追い風下でスカーフ100族+2

ヒスイウインディ、霊獣ランドロス、岩テラスオオニューラ、岩テラスオトシドリと言った高火力で岩雪崩を打てるポケモンにある程度強く出られるポケモンを探して採用

特にヒスイウインディの主なテラスタイプはノーマル、草、フェアリーなのでどのテラスタイプでもある程度対応が出来ます

また「ねっさのあらし」は非常に強力でモルフォンの「アシッドボム」と合わせるとかなりの範囲のポケモンを倒すことが出来ます

テラスタイプはよく変更しており、現在はハバタクカミのフェアリー技やパオジアンの氷技、トルネロスの飛行、氷技に対して強く出られる鋼テラスですが、「ねこだまし」を透かせるゴーストテラスは、テツノカイナ+αの選出にイージーウィンが狙えたりガチグマの「からげんき」に対して使うことでトリル下のガチクレセに対して1ターンだけフリーな
状況を作れ、水テラスはウーラオス(連撃の型)の攻撃を耐えるのに有効です

結果的にもっとも使う回数が多かったのはゴーストテラスでしたがフェアリーテラスハバタクカミやトルネロスの「こごえるかぜ」が辛かったために鋼テラスにせざるを得ませんでした

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パオジアン@きあいのたすき ゴーストテラス
わざわいのつるぎ
ようき
156-172-100-×-85-205(4-252-0-0-0-252)

詰め及びトルネロスを倒すために採用

サイコフィールドを消滅させられて命中も100の「アイススピナー」、詰め性能を高めるために必須の「ふいうち」、相手のパオジアンを倒すための「せいなるつるぎ」、ターン稼ぎのための「まもる」

元々詰めの枠は範囲技の熱風で相手を一掃出来るスカーフイーユイにしていました

それはビートダウンを使う際に中盤、終盤で重要視することは「相手2体に行動される状況を減らす」、つまり「先手を取って相手ポケモンを少なくとも1体倒せる状況を継続すること」だと考えておりイーユイは正にその条件を満たせそうだったからです

しかしスカーフイーユイはスカーフウーラオスを抜くために最速が求められ、火力が必要なために特攻もある程度確保すると、雫ウーラオスの「アクアジェット」を耐える耐久が得られず、特殊技が主体である以上相手の詰めとして出てくるハバタクカミへの打点が十分には得られませんでした

よって範囲技こそ無いものの素早さが高く襷で行動補償を得られてハバタクカミも物理技の「ふいうち」で大ダメージを与えられるパオジアンを採用しました

またこのパーティは素早さが並のポケモンが多いためにトルネロスミラーでは一方的に相手のアタッカーに攻撃されることが多く、その対策として序盤戦では攻撃性能が比較的低い相手のトルネロスを放置することがあります

そのような試合展開で中盤、終盤戦に出すパオジアンは、相手の場に残ったトルネロスを先制して「アイススピナー」の一撃で倒すことが出来ます

これによりビートダウンで重要なプレイングがトルネロスミラーにおいて高い再現性を得られました

味方のイダイトウの火力を上げられるのも素晴らしい


選出

・対サイクル(トルネロスなし)、対壁パ
初手:ハバタクカミ+モルフォン
基本的には相手の軸となる素早さ操作(クレセリア、サンダー、ハバタクカミ)や壁貼り(オーロンゲ)を優先して倒す
ウーラオスがいるならイダイトウ、パオジアンを控えに置いておく

・対鋼タイプ多めのサイクル、壁パ
初手:化身ランドロス+モルフォン
ヒードランやサーフゴー等のアシッドボムが効かないポケモンに対してランドロスで有効な行動をさせずに倒せるようにする

・対トルネロス入り
初手:トルネロス+化身ランドロス
残り:パオジアン+α(大体イダイトウ)
相手のトルネロスに対抗できるようにトルネロスを出しつつ岩雪崩勢に強い化身ランドロスを動かします終盤はパオジアンで相手のトルネロスを倒して1体分の行動をスキップさせアドバンテージを得られるように立ち回ります

・対カミイーユイやトルネロスが刺さっている時等
初手:モルフォン+トルネロス
残り:ハバタクカミ(or相手にパオジアンがいればパオジアン)、イダイトウ
カミイーユイ等の受けをあまり採用せずかつハバタクカミ+モルフォン選出が出来ない相手や飛行弱点のポケモン(ウーラオス、ゴリランダー、モロバレルなど)が多くサーフゴーがいない相手に選出


・ガチクレセ(トリル特化)
初手:トルネロス+ランドロス
残り:イダイトウとハバタクカミorパオジアン
イエッサン等が採用されていてハバタカクカミ+モルフォンではトリルを止められなさそうな時に選出
トルネランドの地面無効とイダイトウ、ハバタクカミ、霊テラスパオジアンのノーマル無効で交換戦を仕掛けターン稼ぎをします
トリル特化でないガチクレセなら1つ目の初手カミモルフのパターンで良いです

・イエアルマ
初手:パオジアン+ランドロス
相手のサイコフィールドを消すためにアイススピナーを使う




課題点
「いわなだれ」が辛い
→岩雪崩勢に強いポケモンの開拓
特殊勢が素早さをモルフォンに合わせているために「おいかぜ」下のトルネロス+並速アタッカーに切り返しが出来ない
→切り返しが出来る速いポケモンを入れる?またはスイッチトリルに寄せる?



終わりに

ポケモンの対人戦をプレイして10年程経ちましたが初めて最終2桁及びレート1900を取ることが出来て嬉しいです

この構築はレート1800の維持は簡単に出来ましたが初めての2桁ということであったためレート1950以降は潜るのを控えてしまいギリギリの2桁となりました

そのため、もっと頑張ればレート2000到達も可能なパーティであったと少し後悔もしています

この構築を使っていてモルフォンを含め採用されているポケモン全員とその動きが参考元の時点で強力であり、その上にモルフォンの初見殺し性能が合わさって強い構築となっていることを再確認出来ました

またモルフォンに関して、参考動画を見た時点で強力だということに疑いはありませんでしたが、実際に戦わせることで「恐らく強いポケモン」から「実際に強力なポケモン」という評価に変わりました

恐らくレギュレーションDは残り1ヶ月~2ヶ月程で終了するため、モルフォンを使ってみたい、モルフォンが好きという方にはレギュレーションDの内にプレイすることをおすすめします

最終的には参考元の構築と7割程同じ構築になったためにモルフォンの構築の参考としては最初の動画以上の情報は無かったかもしれませんがこの記事が何かのきっかけになれば幸いです

余談ですが、380戦プレイした中で一度だけモルフォンミラーが起こり、最後は相手のモルフォン仁王立ちエンドという不可思議な終わり方をしたのがかなり楽しかったです